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ドラクエの世界観の考察⑦ ~メッセージまとめ~

dq 今回はこれまでのドラクエ世界観の考察から導き出せるメッセージをまとめておきましょう。

当ブログが掲げる“理想の世界”のコンセプトにもなるドラクエの世界観、ともに現世で体現してみませんか?


ロトシリーズと天空シリーズの相違


■『ロトシリーズ』(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)

・冒険のテーマは、悪である魔王を討伐すること。
・主人公は「勇者」であり「正義」をもちあわせる。
(Ⅲのダーマ神殿で主人公が転職できない)

英雄である主人公が決められた運命に従って自らの道を全うする、そんな生き方が体現されたもの


■『天空シリーズ』(Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ)

・冒険のテーマは、自分の生き方を見つけること。
・主人公は「勇者」だけではなく「正義」とも限らない。
(Ⅵのダーマ神殿では主人公も転職できる)

各キャラクターが相対的世界の旅のなかで自らの道を見つけ出す、そんな生き方が体現されたもの



主人公は勇者だけではない



ドラクエⅣでは、ライアン・アリーナ・トルネコ・マーニャ等、勇者以外の各キャラクターにスポットを当てた章が存在します。

「魔王を倒す」という最終イベント(第5章)における主人公は勇者ですが、他の各キャラクターにもそれぞれの主役となるべき場面はあるのです。


もはや主役は勇者だけではありません。


後にSFC版で「トルネコの大冒険」として、トルネコが商人として自分の店をもつストーリーのゲームが発売されたように、人にはそれぞれ自分独自の背景があり、各々がオリジナルのストーリーを持っているのです。

ある場面ではわき役でも、別の場面では主役になりうる、今の時代はそんな自分が主役となるべき道を見つけることに価値があります。

大学生であれ会社員であれ、あなたが本当に活躍できる道は今の活動の中に存在するでしょうか…「自分の場所はここで十分!」と決め付け、自分を頑張って認めさせようとしてはいませんか?

あなたの潜在能力が発揮できる場所を、今一度考えてみてください。



正義なんてのは立場によって形を変える


これは当ブログの一番初めの記事で紹介した言葉ですね(もとは漫画『ワンピース』の青キジの言葉です)。

ドラクエⅣでは、最後の敵であるデスピサロが、人間を憎むに至った背景が語られています(自分の恋人を人間に殺されたのです)。悪と言われる者にも、その者独自の背景・事情が存在するのです。

人間の側から見れば「人間=正義/魔物=悪」という枠組みでしたが、デスピサロから見れば「人間=悪/魔物=正義」ということになります。

「何が正しいか」というのは、その人独自の背景や立場によって変わります。そもそも絶対的に正しいものなんておそらく存在しないでしょう。


私たちは、無意識のうちに特定の価値観に従って成長してきました。「やっていいこと・いけないこと」を大人に教えられてきたのです。しかし、その中には「なぜ正しいのか・なぜいけないのか」を論理的・体系的に説明できるものっていくつありますか?

おそらくほとんどないでしょう。そのほとんどが、文化という非合理の産物や特定の価値観に従って生まれたものではないでしょうか。


大人になる過程で「一定の価値基準」を持つことで、私たちは大切な何かを失ってきているような気がします。その価値基準を一度ぶち壊すことで、失われた大切なものが見えてくると思います。

自分の中で常識と化している既定の思考枠を壊すこと、必ずそこから価値あるものが生まれてきます。



自分探しの旅


ドラクエⅤでは、旅をしていく過程で、少年だった主人公が次第に成長していき、結婚して父親になっていく姿が描かれます。そして、結婚する際は、ビアンカ・フローラどちらかを選択する形になっています。

冒険をする中で自らの意思で選択しながら人生を形づくっていく、そのようなストーリーです。また、ドラクエⅥでも、ストーリー中盤は完全に「自分探しの旅」という言葉が出てきます。

まさに「正義/悪」の線引きが明確にできない相対的世界のなかで、自分の道をどのように見つけ出すのかというのが大きなテーマであり、今の社会における重要な生き方を映し出している気がします。


自分の生き方に価値を見いだすには、他の人にはない自分独自のストーリーを打ち立てる必要があります。価値は差異があるところに生み出されるので、差異がないところには価値は生じません。つまり、人と同じことをやっていても、それだけではなかなか価値は生み出せないのです。


自分独自の背景やストーリーを打ち出して、自分が主役となれるステージを探していく、そんな生き方が今の時代に価値を見いだすのではないでしょうか。



現状の世界を疑う勇気を持つ


ドラクエⅥでは、夢の世界から物語がスタートします。冒険を始めた段階ではそれが夢の世界だとはわからず、ストーリーを進めていくに従って、それが実は夢の世界であり、「幻の大地」と言われていた世界こそ、現実の世界だったと判明するのです。

そんなストーリーからは、「今の自分の生活を見つめ直し、自分の生き方を再構築する」その重要性を受け取ることができます。


今あなたが当たり前のように送っている生活も、あなた自身にとっての真実の世界(理想の世界)ではないかもしれません。誰かが作った都合のいい世界になっている可能性もあります。雇用者が従業員を搾取するためにつくった労働形態なんかはその典型です。

あなたの今の生活の延長線上に、本当の理想は見えているでしょうか?


「時間」「お金」「人間関係」の三つすべてに満足いっているわけではないのに、今いる世界を当たり前だと思って「仕方ない」と妥協したり、今の世界を否定する勇気を持てなくて「満足だ」と必死に言い聞かせたりしてはいませんか?


「時間的自由」「経済的自由」「人間関係の充実」の三つは幸せな生活を手にするうえで全て必要になると思います。その三つすら得られないのであれば、今の生活は、あなたにとっての悪であるかもしれません。

今の生活に疑いを持ち、別の世界にも目を向けることで、新たな道が開けることもあります。新たな一歩を踏み出す勇気…これが大事です。



人は誰かになれる



『天空シリーズ』が完結した後のドラクエⅦでは、好奇心を持った少年たちが禁断の地に足を踏み入れることで、新たな冒険が始まります。そして、封印されていた島を次々に現世に解放することになるのです。

禁忌を犯したことで新たなものが生み出される。

何が正しいのか決まっていない相対化した世界だからこそ、「神の教え」や「特定の思想」に全面的に従うのではなく、禁忌を犯してでも自分の内側にある心に従って行動することが重要なのです。それによって新たなものが生みだされます。


大切なのは、自分の内にあるものです。


例えば自分を名乗る際、「美容師の○○です。講師の○○です」などと名乗っていて、いまいち自分でピンと来ないことってありませんか?

「美容師」や「講師」といった肩書きは、わかりやすいようにみんなが使っている言葉であり、いわば自分の外の世界にあるものです。そしてそのように名乗るということは、外の世界に自分をあてはめているということになります。

中には、自分が何者なのかを認めてほしくて資格を取ろうとする人がいますが、私に言わせれば資格にはほとんど意味がありません。頑張って時間をかけて、みんなと同じ枠に自分をあてはめているだけです。

外側にあるものに自分をあてはめていくのではなく、自分の内側にあるものを外に発信していくこと。それによって、人はどんな人間になることもできる…「人は誰かになれる」のです。

 

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